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恐怖!? トヨタ「アルファードの最新モデル」で盗難“未遂”発生! 犯人も「開けたら予想外でした」諦めさせた対策とは? 「ギリギリ阻止」のナイスな対策で警戒を呼びかけ 茨城

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窃盗団も諦める「最新鋭のシステム」

 茨城県警は2025年4月30日、公式SNSを更新。つくば市内でトヨタ「アルファード」の盗難未遂事件が発生したと発表しました。
 
 何が起きたのでしょうか。また、なぜ「未遂」で終わったのでしょうか。

カーセキュリティの標準装備化や市中の防犯カメラ設置などから、自動車盗(クルマの盗難)件数はピークから1割以下になりました。

 しかし、2024年は6080件(警察庁発表)と、単純計算で1日約17台が盗まれています。

 その犯行の傾向にも変化があり、かつては車種や地域を問わない通り魔的なものだったのが、地域と車種を絞った、スポット的な犯行になっています。

 現在、窃盗団がクルマを盗む理由は、海外輸出して中古車として売りさばくためで、盗んで輸出しやすい地域に絞り、かつ狙いも海外で儲かる車種に特化しています。

 特に目立つのが愛知県や千葉県、茨城県です。海に近く、盗難車をコンテナ輸出しやすいので、盗難車を保管するヤードもこの3県に集中しています。

 ターゲットにするクルマは、豪華なクルマが求められる中東で人気のトヨタ「ランドクルーザー」や「アルファード」のほか、レクサス「LX」「RX」を筆頭に、東南アジア地域で人気のトヨタ「ハイエース」や「プリウス」なども狙われやすい傾向にあります。

 SNSでもクルマの盗難情報が頻繁に共有されていますが、ナンバープレートを付け替えて捜査を撹乱したり、車体を切断して部品単位で持って行くことなどから、一度盗まれると取り戻すことは困難で、残念ながら見つからぬままというケースが多いようです。

 さて、今回茨城県警が発表したのは、アルファードの盗難未遂事例でした。このアルファードは2023年に発売したばかりの最新型(40系)が被害を受けたといいます。

窃盗団は、つくば市内に停まっていた40系アルファードを盗もうと行動しましたが、結果的にこれを阻止できたようです。

 実はこのアルファードには、「社外セキュリティ」(市販の盗難防止装置)が装着されていたのです。

 現在、新車には純正の盗難防止装置が標準装備されていますが、実際には簡素なもので、「鍵で直接解錠したらアラームが鳴る」程度の機能しかありません。

 窃盗団は場数を踏んで研究しつくしており、こんな簡素な純正装置など即座に無効化できます。

 そこで、さまざまな仕組みがある社外セキュリティも仕掛けておけば、とりあえず第一段階を突破されても、まだ守れる可能性があります。

 さらに社外セキュリティは現在、オーナーしか知らない特定の秘密操作をしなければエンジンがかからないものや、ドア開閉やクルマの振動で警告を発し、逐一スマートフォンに通知するシステムなど、非常に進化しており、多彩な種類があります。

 当然、窃盗団にとってはどんなセキュリティが仕込まれているかつゆ知らず、解錠できたと思ったらふいに現れる精巧なセキュリティによって、お手上げ状態となります。

今回功を奏したセキュリティがどの種類かは不明ですが、やはり純正は突破されるも社外セキュリティが「最後の砦」として機能したようです。

 なお茨城県警では盗難防止策として、堅牢な装置で物理的に動かなくする「タイヤロック」「ステアリングロック」、バッテリーを外されても動く「独立型の警報装置」や、盗まれても居場所を特定できる「GPS機器等の搭載」、怪しい人物を録画する「ドライブレコーダーの設置」などを提案。

 また、これら「いずれかひとつ」ではなく、複合的に組み合わせることで効果を発揮するとしています。

 公式SNSでは「みんなでやろう 自動車盗難防止対策!愛車を守るためには見える対策と見えない対策の複数対策!」と呼びかけています。

※ ※ ※

 純正セキュリティの突破に加え、窃盗団はあらゆる手段でクルマを盗みにかかります。特に今は「リレーアタック」や「CANアタック」という手口が増加しています。

 リレーアタックは、キーが付近にあれば解錠できる「スマートキー」の微弱電波を悪用し、違法な電波増幅器を使って遠くのキーと車両を「中継(リレー)」し、キーが手元にあるように認識させ、ロック解除とエンジン始動を行うものです。

 CANアタックは、現行のクルマの各機構に多数のコンピューターが備わっていることから、車体をこじ開けてこれらのコンピューターに「CANインベーダー」という違法機器を割り込ませ、ハッキングしてロック解除とエンジン始動を行うものです。

 非常に巧妙化かつ高度になっているこれらの手口に対しては、やはり物理的にクルマを出せないようにする」という方法がもっとも単純かつ効果があります。

 さらに、クルマを置く場所もシャッター付きガレージや、防犯カメラやセンサーライトの設置、人目につく駐車場を選ぶなど、窃盗団からすると目立って見つかってしまいそうなところにしたり、車種を特定されないようにカバーをかけることも有効です。

 出先の駐車場で狙われたケースもあるほか、目をつけられてGPSを仕込まれ、保管場所や行動パターンを特定する悪質な輩もいるため、そういった機器がないか、怪しい人物やクルマが来ていないかもチェックするとよいでしょう。

出典元:くるまのニュース

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